リモート勤務に使えそうなツール10選(2014/11更新)

2016年版はこちら↓

リモート勤務に使えそうなツール10選(2016年版) – K blog

今年はリモートワークが来る、はず

プログラマーなら誰もが一度は

「自宅ならもっと集中して作業できるのに」

と考えた事があるはず。今までは願望に過ぎなかったのが、最近では、結構実現している会社が増えているし、「強いチームはオフィスを捨てる: 37シグナルズが考える「働き方革命」」なんて本も出たし、安倍政権もテレワーク推進を謳っていて、個人的には

「今年はリモートワーク(テレワーク、遠隔勤務)が本格的に来る!」

って気がしている。

自分自身、最近は自宅で仕事をさせてもらうことも増えてきてるんだけど、インフラ・ツールの発達により、それほど不便も感じていない。

今回は、そんなリモートワークをするのに必要、あるいはあると便利なツールを10個紹介する。実際の所、10個のうちの大半はリモートワークじゃなくても使える(or使っている)ものなんだけど、リモートワークの場合には特に便利・重要なので、ここで紹介する。

コラボレーション、情報共有系

社内の情報共有とか意見交換に使えるツール。

自分が関わっているスタートアップは社内の情報共有にFacebookを使っているところが多いんだけど、以下のように色々使いにくい所がある。

  • プロジェクトや部署毎にグループを作ることは出来るけど、グループを横断した操作とかは出来ない。
  • プライベートと混ざるのが気持ち悪いし、仕事に集中しづらい。
  • 検索機能がいまいち(前よりは良くなったけど)。
  • アップロードしたファイルの中身は検索出来ない。

ということで、色々不満のあるFacebookグループに代わるサービスを2つ紹介。

1. Yammer (基本機能は無料)

Yammer
Yammer

Yammerは、知っている人も多いと思うけど、企業向けSNS。社内での情報共有に特化したFacebookと思ってもらえれば良いかと。

出来る事はFacebookとそんなに変わらないけど、上で述べたFacebookグループの欠点は解消されている。それに加えて、Yammerの強みとしては以下が挙げられる。

  • Microsoftに買収されたので、Office 365が使えるプランがあったり、SharePointとの連携がしやすい。
  • 社外の人を含めた「External Network」というのを作ったり、メールしか使っていないユーザーとの連携も出来る。
  • (Facebookにもあるけど)そこそこ使いやすいスマホアプリがある。

Facebookより弱いと感じた点は特にないけど、改善して欲しい点としては以下の通り。

  • Notes機能(FacebookのDocに相当)が貧弱。Wikiにして欲しい。
  • アップロードしたファイルの検索は、doc, ppt, pdfのみ対応 。Excelはダメ。Excel方眼紙を活用しまくってる会社に取っては致命的では?
  • カレンダーとかタスク管理とかあればいいなぁと。
  • 機能がシンプルな割に、デフォルトで連携出来る外部ツールが少ない。

値段はこちらを参照

2. Slack (基本機能は無料)

Yammerは良くも悪くもFacebookを参考にしてると思うんだけど、Slack(←このリンク経由で登録すると$100分無料)はUIは現代風だし、シンプルで使いやすい。画面はこんな感じ。

Slack
Slackのメイン画面

特長は

  • 外部との連携機能が充実。自分が普段使っているサービスとは大体連携出来る。詳しくはこっち
  • UIがシンプルで分かりやすい。

この2点に尽きる。特に前者は力を入れているようで、課金ポイントの一つが使っている外部連携サービスの数(詳細はこちら)。

タスク管理、サービス監視、CIとかからの通知をSlackに集約できるのは当然として、Google DriveやEvernote、Dropboxに追加したファイルのリンクをSlackに貼ると、その内容をSlackにインポートして検索用のインデックスを作成してくれる。

改善して欲しい点としては以下の通り。

  • 比較的新しいツールのせいか、たまに連携に失敗したりする。
  • Google Drive上にアップロードしたPDFやExcelファイルの中身は検索出来るけど、GoogleのDocumentやSpreadsheetの中身は検索出来ない。

現状でもかなり便利なんで、今後の期待大。

(お願い)アフィ厨で申し訳ないけど、もし興味のある方はこちらから登録して使ってみて下さい。

チャット系、会議系

Skype以外にもかなり沢山ある

Skypeとか使ってる所も多いと思うけど、さすがにSkypeは不便でしょ。以下、自分が感じているSkypeへの不満。

  • 重い。自分が使ってるのはAndroidアプリとMacアプリ。
  • オフラインの時にファイルを送られると受け取れない場合がある。
  • プライベートと混じる(Facebookと同様)。

ちなみにチャットや会議系のツールはかなり競争が激しそう。昔からあるWebEx(Ciscoに買収されたらしい)を始めとして、色んなツールが出ている。その多くは、以下の機能をいくつか組み合わせたもの。

  • チャット
  • 音声、動画通話
  • 画面共有
  • ホワイトボード

いくつか試したけど、自分が関わっている「ソフトウェア開発」という観点で使いやすいツールを1つだけ選んでみた。

3. HipChat (基本機能は無料)

周りで導入している会社多数。Atlassianが出しているチャット(サイトはこちら)。

  • Skypeの不満は全て解消。
  • UIもシンプル、値段も手頃。
  • Atlassianだけあって、開発系のツールとの連携がしやすい。

不満な点は以下の通り。

  • 1つのメールアドレスで複数の組織に所属できない(自分みたいなフリーの人にとっては問題だけど、普通は問題にはならないかと)。

こんくらいかな。特に大きな不満のない便利なツール。

5人まで無料、以降$2/月 → 基本機能無料、ユーザー数制限なし

画面共有

上の「チャット系、会議系」に含まれるツールでも、結構この機能を持っているものが多い。

4. Screenhero (1人あたり$11)

Update: ベータ版期間中は無料だったのが、正式リリースに伴い有料化されて、$11/user。この値段には見合わないと思う。

とある会社の仕事仲間の人に教えてもらった。基本的には普通の画面共有ソフトなんだけど、参加者がキーボードやマウスも共有できるので、ペアプロとか、他の人のデバッグとかトラブルシューティングの手伝いに便利。

あるいは、画面にお絵かきツール(ペイントでもPowerPointでも)とかを起動しておけば、(オフィスに数人+遠隔1人とかの限定されたケースであれば)簡単なホワイトボード機能としても使えそう。

ダウンロードはこちらより。

仮想オフィス

会議スペースとか電話番の女性が使えるやつ?と思った方も多いかもしれないけど、それはレンタルオフィスと呼ぶ方が一般的かと。

5. Sococo (会議室1つまで無料)

在宅勤務が会社を救う」って本で紹介されていたSococoというソフトを試してみた。ウィンドウ上に、仮想的にオフィスや会議室が作られる。なんか20世紀末のMMORPGみたいな感じだけど、同僚が身近にいる感じがして意外に良い。

Sococo
Sococo Webサイトより引用

Webcamの画像をオンにしておけば、同僚が席にいるのか席を外しているのかも分かるようになってるっぽい(以下の画像は、1人で試してた時のもので、自分の顔しか映ってないけど)。

Sococo with Webcam
Webカメラを使った場合

会議室1つなら無料なので、使ってみては?値段はこちら

6. Sqwiggle (基本機能は無料)

Sqwiggleはどっちかというとチャットツールに近いんだけど、一番使える機能は、チームメンバーの状態・存在が確認できるところ。SococoのWebカメラを使った場合と同じ感じで、同僚のwebcamの画像が画面に表示されているので、在席中なのか離席中なのか分かる。

Sococoと違うのは、動画が送られるのではなくて1分間に数回静止画が送られるので、ネットワーク帯域はそれほど消費しないし、見た目にもあまり五月蝿くなくてよい。画面イメージはこんな感じ↓

Sqwiggle
Sqwiggleサイトより引用

チャットとかファイル共有とかも出来るけど、その辺は別ツールを使うかなぁと個人的には思う。

Update: 元々は3人まで無料で、以降は確か$8/月だったのが、ユーザー数の制限が無くなった。素晴らしい!

プロジェクト管理

この分野は、会議系のツールと同じで多種多様なツールがあるし、プロジェクト管理の方法によって最適なツールも異なってくるので、参考程度に

7. Bravio (5名まで無料)

個人的には、ガントチャートとかもうお腹いっぱいなんだけど、やっぱり必要となってくる場面もあるかと。そんな時、頑張ってExcel方眼紙でガントチャート作わないで、Bravioみたいなツールを使うべき。

Bravioのチャート
Bravioサイトより引用

開発関連

開発関連も、もの凄い沢山の種類のサービスがある。ただ、誰でも使った事のあるGitHubとかを紹介しても仕方ないので、以下では、そこそこ有名だけど定番とまではいかない、開発関連の便利なクラウドサービスを2つ紹介。

8. Bitbucket (5ユーザーまで無料、プライベートリポジトリ無制限)

みんなGitHub使ってると思うけど、Bitbucketもいいっすよ。5人までのチームは無料。機能的にもGitHubと遜色ない。

チームメンバーの人数制限はあるけど、プライベートレポジトリの数に制限は無いんで、(この記事の趣旨とは異なるけど)個人ユーザーはGitHubの有料プランよりBitbucketの方が良いかも。

9. Visual Studio Online (基本機能は5ユーザーまで無料)

え?Microsoft?と言う人も多いかと思うけど、結構便利。多分知られていないと思う機能をいくつか紹介。

  • Team Foundationバージョン管理だけでなくGitも使える。
  • 意外にアジャイル押し。プロジェクトテンプレートでScrumとかあるし(下の画像を参照)、カンバンとかもあるし。
  • イシュートラッカーにファイルが貼れるのは、GitHubより便利。
  • チャットルームとかのコラボレーション機能もある。
New project - Visual Studio Online
新規プロジェクト作成時の画面

機能一覧はこの辺を参照。

MSDNに入ってたり、Azureを使っている会社なら、検討の価値あり。

オフィススイート

Google Appsがやっぱり便利なんだけど、無料枠がなくなってしまった(※)ので、別のものを紹介。

※大昔は200人まで無料だったのに100人→50人→10人と減っていき、ついに0に・・・

10. Zoho (10名まで無料)

全般的に見るとGoogle Appsには及ばないけど、そこそこ使える。

  • メールは機能的に十分で、あまり不便は感じない。
  • Google Driveに相当する機能もある(Doc)。本格的には使ってないけど、ちょっと試した感じでは、使い勝手はまぁまぁ。
  • その他、アプリは沢山ある。が、どれが無料で使えるものかが分かりづらい。
Zoho Apps
Zohoの画面より

Update: 無料枠が5名だったのが、いつの間にか10名になっていた。地味に嬉しい。

まとめ

今って、ツール・Webサービスが色々あって、自宅作業もあまり違和感なく出来るようになってきた。

遠隔勤務・在宅勤務に関するネガティブな固定観念みたいなのも世の中にはいっぱいあって、そうした理由で導入していない会社も多いと思う。ただ、それらの固定観念の多くは誤解ってのは、前述の本を読めば分かると思う。

ということで、徐々にでいいので、リモートワークの環境を導入してみたらいいんじゃないかな。

今後試したいもの

  • JIRA Agile:某プロジェクトで最近導入したので、じっくり使ってみる。
  • Basecamp:旧37 signals(現在は会社名もBasecamp)が作っているプロジェクト管理ツール。リモート勤務を早くから実践している彼らが作っているツールだから、リモート勤務にも向いているに違いない。

試したけど、個人的にはあまりオススメできないツール類

あくまで主観なので、鵜呑みにせず自分でも試してみて。

Confluence (コラボレーション)

そこそこ便利で、値段もそれほど高くはないんだけど、わざわざ導入するほどのメリットが感じなかった。

イマイチだった点。

  • 全体的に動作がもっさりしている
  • Wiki書くとき、Markdownじゃない(使う方法もあるけど面倒)

良かった点も一応。

  • GitHub wikiに比べてドキュメントを階層化して整理しやすい
  • 個人毎の「スペース」もあり、個人用メモや日報などの運用もしやすい

Remotty (仮想オフィス)

Sqwiggleと同様、Webcamの画像を定期的に送る機能は便利だけど、それだけだし、ベータサービスが開始したばっかり?で不安定。

YammerとかHipChatに同じような機能が付いてくれれば、わざわざ別ツール使う必要もなくて一番いいんだけどなぁ。

Backlog (プロジェクト管理)

結論を先に書くと、Wikiとファイル共有機能は便利だけど、それだけだとちょっと弱いかなと。

タスク管理はシンプルで分かりやすいけど、GitHubのissue trackerに比べて明らかなアドバンテージがあるかというと疑問。

GitHubとの連携は特に問題ないけど、現状、Bitbucketとは連携不可の模様(backlogにはAPIがあるので、自分で作れないけど)。

Wikiは機能的には可もなく不可もなく、という印象。Cacooの図が入れられるのが便利。GitHubのWikiは、検索が出来ないという致命的な欠点があるんだけど、Backlogは当然検索は可能で、それはアドバンテージ。

あと、GitHubで不便なのは、ソースコードに関連しないファイルの共有なんだけど、Backlogにはファイル共有があるので、その点は便利。

Asana (プロジェクト管理)

プロジェクト管理、タスク管理。結構いろんな会社で使ってるみたいだけど、機能が少ない気が。UIはモダンなんだけど、個人的にはイマイチ使いづらいかなと。

Trello (タスク管理)

これはシンプルでなかなか良いサービスなので「オススメできない」って訳じゃないんだけど、自分の場合なんというか使い所が見付からなかった。

Chatwork (チャット)

機能的には十分だけど、UIがイマイチなのと他サービスとの連携が少し弱い。

Redmine (課題管理)

多くの人が使った事があると思うので、詳細は省略。機能的には十分で、開発系以外のタスクも混ぜるなら、GitHubよりは便利な面もある。UIがしょぼいのがかなりマイナス。

ホワイトボード系のツール沢山

ググって色々試したけど(海外のものがほとんど)、どれもイマイチ。

日本語のテキストが通らないもの・・・

機能がたりないもの。

  • A Web Whiteboard:シンプルで良いんだけど、入力したテキストとか図形をあとから動かしたりしたい。
  • Scrib Link:同上
  • Stoodle:同上

以上!

疲れた・・・

“リモート勤務に使えそうなツール10選(2014/11更新)” への1件の返信

  1. 最近AEROADMINを使い始めた。いいアプリだよね。動作は重くない・・・あなたもやってみてください

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