二重国籍
ふとしたきっかけから「二重国籍」でググってみた。社内に二重国籍の人が何人かいるので。
で、一番上に出てきた「グローバル市民権の会」というページを見てみた。重国籍を認めてもらえるように活動している団体らしいが、個人的にはイマイチ必要性が理解出来なかった。
■彼らの主張
このページが、彼らの主張する「重国籍の必要性」は、以下の2つのどちらかが殆ど。
1.各国で、国民と外国人には権利に差がある(就職・不動産売買における国籍条項、参政権)
2.二重国籍があれば、どちらの国でも国民としての権利をフルに享受出来る
上記に当てはまらない(or 若干特殊な)以下のようなケースは、後で個別に検討してみる。
3.国際結婚をした場合、二重国籍が認められていれば両方の国に自由に出入り出来る
4.外国籍を取得し日本国籍を放棄した場合、国民年金の加入資格を失う(25年間以上払っていれば受給資格はある)
5.外国で結婚相手と死別して日本に帰国した場合、遺族年金の受給資格を失う場合がある
■自分の基本的な意見
1.に対して。権利に差があるのは当然。その国の国籍を取得すれば済む話で、なぜ二重国籍が必要なのかが分からない。
2.に対して。両方の国で税金を払う等の義務をこなした上での権利というのは分かるけど、都合のいいように国籍を使い分ける人というのは一般人からすると不平等に映るような気がする。
例えばA、B両国籍の人が、A国でずっと滞在していたけど国の情勢が悪くなったのでB国に引っ越したとする。しばらくしてA国の情勢が良くなってまたそっちに戻ったとする。そんな人がB国で参政権を持ったりするのっておかしいような気がする。
さきほどのページには、「なぜ外国籍が必要か?」については沢山記載がある一方、「なぜ日本国籍を放棄すると問題か(二重国籍が必要か)?」については殆ど説明がない。
日本国籍を放棄するのに
・問題が少ないのなら、外国籍を持ちたい人は外国籍を持てばいい。
・問題が多いのなら、それを明示すべき。
■個別のケースに対しての意見
いくつかのケースでは、日本国籍を放棄する事によって問題が生じる可能性がある。
3.に対して。A国民の結婚相手がB国民の場合、その人のB国への入国・滞在許可は問題なく下りる国が大半だと思う。そうでない国の場合はその国の法律を整備するようにするのが筋の気がする。
4.に対して。社会保障協定または国民年金法の改正でカバーすべきと考える。
5.このケースの場合、結婚相手がいたからその国に住んだだけだろうし、「なんでその国に帰化しないのか?」というのはちょっと言いにくい。が、その国の年金制度が改正されれば解決される問題だと思う。
■自分の場合
来年にはカナダの永住権を申請しようと思ってるけど、カナダ国籍(市民権)を取得しようとは思わない。永住権があれば、参政権以外は殆どカナダ国民と変わらないので。