バーをやろうか検討中
この記事を書き始めたのは2022年の夏。そのまま放置していて、2023年に少し続きを書いたっぽい。過去の思考の記録を残す意味で公開しておく。
実際には、2023年末に小さな飲食店の物件を居抜きで譲り受ける事になり、現在、2024年4月のオープンを目指しているところ。
タイトル通りで、バーをやろうか検討中。
やろうと考え始めた理由
仕事に若干行き詰まりを感じた
ソフトウェア開発の仕事はまぁそこそこ順調なんだけど、開発・プログラムの仕事自体は20年以上やってきて、学生時代なども含めると30年以上はやっているので、新しい技術とかを覚えても既視感があってワクワクしない(ブロックチェーンは面白いと思ったけど)。
その他やっている仕事にはプロジェクトマネジメントがある。そこまで得意では無いけど、10人程度くらいまでのプロジェクトは今まで何とかこなしてきてるし、利益に直結するという点ではやりがいのある仕事だと思うけど、それをメインにするという気は全く起きない。
会社・組織経営はまだまだ知識・実力不足だけど、会社・組織を大きくしていく仕事はやってて楽しい。将来こういう会社にしてこういう事を実現したいと言うビジョンみたいなのもある程度は持っているけど、冷静に考えると今の会社の延長線上にそれがあるかというと若干難しい気もしている。
ということで、何らかの変化が必要だと思っていた。結構いい年齢になってきたし。
好きなものに力を注ぐ必要があると思った
会社ブログの方でも似たような事を書いているんだけど、先日とある場所で7〜8人で話をした時に、好きな事に力を注いでいかないと圧倒的な成果は出せない、というような話になった。まさにその通りだと思った。
では、(得意な事・今現在お金になる事ではなく)自分が本当に好きな事は何だろうと考えた。その結果、自分が好きな事は
- 飲みに行く事
- スポーツニュースを読む事
- 旅行
辺りだと思った。
ただ、スポーツニュースを読むのが好きなのは、スポーツ観戦に行く時間が取りづらいから代わりに行っている事だけど、じゃ、何としてでも時間を捻出して好きなスポーツを観戦するくらいスポーツが好きかと言われると違う気がする。(なので、スポーツニュースを読む事で我慢している。)
旅行に関しても同様で、世間の平均に比べれば過去に行った事のある国は多いけど、死ぬほど旅好きかというとそうでは無い。旅行が好きなのは新しい経験が出来るから好きなんだけど、必ずしも旅行である必要も無くて、本を読んだりして新しい知識を得るのも好き。つまり、自分にとっての旅行は新しい経験を得る手段であり、読書や(殆どやった事無いけど)ボランティアとかで代替可能なものっぽい。
最後に残った飲みに行く事は残りの2つよりは好きなので、この方向で何かやろうと思った。
なぜバー?
でも、飲みに行くのが好きだからバーをやるってのは少し飛躍していると思うので、もう少し説明する。
飲みに行くのが好きな理由は、人と会って話す事
飲みに行く理由は人によって色々で、代表的なものは以下のようなものだと思う。(どれか1つだけ当てはまるというよりは複数当てはまる人も多いと思うけど。)
- お酒自体(味とか)が好き
- リラックスして人と話せる
- 酔っ払って日常を忘れられる
- 飲みの場での出会いを求めて(異性/同性)
自分の場合について考えてみると。飲み物としてのお酒自体はまぁまぁ好きだけど、味などにそこまで拘りは無く、基本的には何でも飲む。また、日常を忘れたいほどのストレスは無いので、その項目は全く当てはまらない。
残ったのは、「人と話せる」というのと「出会いを求めて」の2点。一応補足しておくと、「出会い」と言っても色々あるけど、自分の場合は異性関係とかでは無く、単に今まで会った事無いような人に出会うのが好きって意味。
コミュニティ作りが好きかも
色んな人に会って話をするのが好きなのは確かなんだけど、もしかしたら自分はコミュニティ作りが好きで得意なのかもしれない。
過去にコミュニティを作って割とうまくいった経験としては、以下の2つがある。
- 海外に住んでいたときに(特にやる事も無かったので)ホームパーティーをよく開催していて、最初はこぢんまりやっていたんだけど、そのうち沢山人が集まるようになった
- 人数が多ければ良いって訳では無いけど、人が集まるという事は、みんな楽しいと思ったから来てくれてたんだと思う
- 10年以上前に某言語の勉強会を立ち上げて、数十回は継続して開催していた
- 周りの優秀な人の協力をうまく得る事が出来た
- そのため、自分が参加しなくなって運営を離れた今でも継続して開催している模様
なので、そうしたコミュニティ作りをまたやってみたいと思った。
コミュニティ作りの場としてバー
お酒が絡まないコミュニティ作りももちろん可能だけど、やっぱりお酒を飲むのも好きなので、自分でバーをやって(たまにお酒を飲みつつ)、そこに集まるお客さん達のコミュニティを作るってのは楽しそうと思った。
とまぁ、ここまでがバーをやろうかと思った理由。
本当に自分で店をやる必要がある?
コミュニティを作って、その人達と飲むのじゃダメなの?
ここまで読んだ人(がどれだけいるかは不明)の多くは
「お酒を飲むコミュニティを作るのに、わざわざ自分でお店をやる必要ある?」
と思ったかと思う。それはその通りだと思う。バーをやる以外にお酒が飲めるコミュニティを作る選択肢としては、
- 場所を借りて、パーティとかのイベントを開催する
- サークルとかのコミュニティを作って、その人達で飲みに行く
くらいか。どちらもまとめると、
「自分でコミュニティを作って、その人達とどっか違う場所で飲む」
ということだと思う。それだとなぜダメなのか、「飲食店の経営に興味がある」以外で(※)、上の命題を否定できる理由は何か無いのだろうか。
※: 「興味がある」も、何かを始める立派な理由だとは思うが
横展開できる?
自分の性格?として、良いと思った事はどんどん世間に広めていきたいというのがある。お酒を飲むコミュニティを1つだけでなくいくつも作っていきたい。格好いい言い方をするなら、横展開・スケールさせたい。では、
「コミュニティを作って、その人達と飲む」
ではスケール出来ないのか。
前述の某技術勉強会は、自分が運営を離れた後もうまく回っていて、今でも勉強会後に飲み会に行ったりしているはず。であれば、その後に自分が別の技術勉強会(なり何らかのコミュニティ)を立ち上げれば横展開したことになるし、それを何回か繰り返して、その後にコミュニティ作りのノウハウを仕組み化すれば、スケール出来るはず。
それでも良さそうだと思ったが、いくつか欠点が。
- 社会人ともなると、1つのコミュニティで人が集まれるのは週に1回程度
- コミュニティの飲み会では偶発的な出会いが少ない
前者に対する反論としては、コミュニティ公式の飲み会以外で個別に集まれば良い、というのを思いついた。確かにそうかもしれないが、その場合、コミュニティの良さが無くなるような気がする。それだと、単にコミュニティ経由で仲良い友達が出来て、その仲良しグループだけで頻繁に飲みに行ってコミュニティの人ともたまに飲みに行くという状態だと思う。まぁそれも悪くないのかもしれないが。
後者に関しては、コミュニティの構成員が知り合いをコミュニティに呼んでくるような文化になれば解決するのかもしれない。これまた前述の技術勉強会の話だが、会社の同僚や知り合いを勉強会に連れてくるという例はちょくちょくあったように記憶している。
うーん、確かにわざわざ自分でお店を出さなくても良いかもしれない。
緩いコミュニティ
色々考えて、やっぱり店要らないじゃんと思いかけたけど、自分でコミュニティを作って飲みに行く方式の大きな欠点をもう1つ思いついた。何かのコミュニティを作る時って、通常は何らかの目的が必要だったり強いつながりがある。
- 特定技術の勉強会
- 何かのスポーツのチーム
- 何かの趣味に関するサークル
- etc.
とか。だが、そうした目的志向の強いつながりのコミュニティの場合、
- 比較的同じようなバックグラウンドの人間が集まりやすい
- あるいは、東京のような都会以外だと人が集まりにくい
という欠点がある。
では、目的が緩いコミュニティを作れば良いのでは、と思うかもしれないが、そもそも目的が緩いコミュニティってのは人が集まりにくい気がする。あるいは、自治会のような(大抵は)窮屈なものとか。
いったんまとめ
お酒が飲めるコミュニティを作りたい。そのために、自分でバーをやるという選択肢が挙がったが、色々考えていくなかで、バーを作らなくてもコミュニティを作って飲みに行けば良い、という結論になりかけた。ただ、世の中のコミュニティというものの大半は目的志向なので、緩く飲みに行くというコミュニティは都会以外は成立しにくいというか、田舎の自治会みたいに窮屈になりやすいという欠点がある。そのためにも、緩く集まって飲める場としてのバーの存在価値はありそう。
次回くらいにもう少し検討してみたい。