インディヴィジュアル・プロジェクション
インディヴィジュアル・プロジェクション / 阿部和重
阿部和重が芥川賞を取ったのでもう一度読んでみる事にした。この本を買った理由もいたく不純で、表紙の女の子がかわいかったからってだけ。
この本を読んだ多くの人が、最後に「え??」って思うはず。「面白い小説」を期待した人にはかなり期待はずれなのではないかと思う。以前友達の女の子に貸して返してもらった時の感想が、主人公が最低だとか気持ち悪いだとかそのような評価だったような気がする。
とにかく分かりにくい作品だと思う(難解というのではなく)。解説の人も、初めて読んだ時と解説を書く際に読んだ時で解釈が変わった、と言うような事を書いてるように、人によってどうとでも解釈できるかもしれない。amazonのレビュアーでは「この世界は暴力と不条理に満ちている。だからお前は強くなれ」という主題が、ちゃんとこちらにも伝わってきます。
というストレートな(?)読み方をした人もいる。
Individual Projectionというタイトルの解釈も人それぞれで、著者はこの作品でそういうの(作品の解釈で人を迷わせる)を狙ったんじゃないだろうかという気もしてくる。本の読み方自体が個人の(Individual)投影(Projection)なんではないだろうか。
一応話の筋もちょっと書くと、渋谷の映画館で働く主人公オヌマが、以前通っていたスパイ養成所みたいな武道塾の関連から様々なトラブルに巻き込まれていって、みたいな感じ。
ともあれページ数も少なく話も割と小気味よく進むので、あれこれ考えるのが好きな人は読んでみるのもいいと思う
★★★☆☆